知足安分

退院してから、3週間経った。

離婚を考えることをやめてから楽になった。

両親に以前貰った手紙に知足安分という4時熟語を心に留めておきなさいと書かれていたことがある。

「足るを知り分に安んず」

高望みをせず、自分の境遇に満足すること。

分をわきまえて欲をかかないこと。

「安分」とは自分の境遇・身分に満足すること。

 

世間で健常者とは違う括りの障がい者と呼ばれる人達は、この考え方を受け入れ難いものがあるのではないだろうか。

自分は健常者と違った苦労をたくさんした。

差別を受けた。嫌な思いをたくさんした等々。

そういった思いが、もっと頑張って成功したい、世間に認められたい、偉くなりたい、という欲に繋がるのではないだろうか。

 

しかし、私は今考える。

果たして本当にそうなのだろうか。

私は障がい者という括りの人間になってからもう随分と経つが、最近思うのだ。

健常者は障がい者とは違った苦労をたくさんしているのだろうと。

健常者と障がい者を分ける必要はないのかもしれない。

どっちみち人間であることには変わりないのだから。

人間はみんな目に見えない苦労をたくさんしている。

だからお互いに支え合ってこの世界で生きているのだと思う。

 

よく、自己啓発本とかで死ぬまでにしておかないと後悔すること

といったようなものをみかけるが、私はそういった自己啓発本は読まないことにしている。(以前はよく読んでいた)

だって死ぬときに後悔することがあったって別にいいって思うから。

やりたいこと、叶えたいことを全部叶えるなんて無理。

できなかったことを後悔しながら死ぬより、できたこと、叶えられたこと、出会えたことを喜びながら死ねるような人でありたい。

 

今日もお疲れ様でした。